どんなにすばらしい頭脳を持った投資家や評論家でも、その人の意思が株式市場を動かすことは通常ありません。
指標もよく、株価が割安な位置にあれば、業績が上向きになったのを受けて株価が上がる。そうゆう現象が起きることはもちろんあります。
しかし、いくら企業ががんばって業績を伸ばしても、上方修正を出しても、株価が上がらないときはテコでも動かないものです。
なぜ上がらないのか?
それは単純な話しで、すでに上がっているか、すでのその業績を織り込んでいるか、株式市場全体が悪く新たな資金が入って来ていないからです。
『割安放置だ』『出遅れだ』『有望だ』といくら叫んだところで、そのとき株式市場に入ってくるお金が少なければ株価は動きません。
雪がない日に、スキーできないと同じです。
山に雪が積もってないのに、『自分のいる場所だけ、突然雪が降り始める』とは、誰も考えないでしょう。
しかし、株式投資ではそこが分かっていない人がいます。
特に株式投資ビギナーは雑誌の銘柄推奨を信じて投資したりします。
雑誌で推奨されるときというのは、すでにその銘柄を安値で買った人が売り抜けているときです。
そこが分かっていないと何度も同じ失敗を繰り返すハメになってしまいます。
企業分析や銘柄選びを一生懸命やる人ほど、トレンドには関心を示さない人が多くいます。
さんざん調べた結果、選び抜いた銘柄となれば情が移ってしまうものです。
『分析した結果、これは掘り出しものだ!有望銘柄を発見したぞ!』
『まだ誰も気付いていないから、今のうちに買おう!』
となってしまうわけです。
でも、その後にその銘柄の価値に気がついて買ってくる人がいなければ株価は永遠に上がることはありません。
『銘柄に惚れるな』という格言もあるように、慎重にシビアに選んだつもりでも、買った後に『絶対に上がるはずだ』という思いにとらわれた時点で、すでに冷静さがなくなっている証拠です。
●あなたが儲かったときは、みんなも儲かっている
買った銘柄がたまたま上がって『自分は天才だ』『才能がある』など思ったことがある人は、特に注意が必要です。
過去に成功した経験のある人は、一度その銘柄が上がったときの相場を振り返って検証してみてください。
冷静に考えてみると、その銘柄だけでなく、マーケット全体が上がっていたことがほとんどです。
指標が特に良くない株も、同じくらい上がっていることはザラにあります。
ピンポイントで引き当てた気になって、実は株式市場全体が底上げされていることの方が多いのです。
良い銘柄も、そうでない銘柄も同時に上がるわけですから、それは『株式市場のおかげ』。つまり、個別企業の業績の良し悪しは結果論でしかなかったことになります。
個別企業の業績が良いときには、世の中全体(または業界全体)の景気が良いことが多いのです。
会社の業績を一生懸命に調べたところで、株価がその事実をもとに動くわけではありません。
上方修正しようと、下方修正しようと、上がるときは上がるし、下がるときは下がります。
評論家のお墨付きがあるから堅いとか、丁寧に分析したから大丈夫なんてことはありません。
最初に見るべきものは、何といってもトレンドです。
トレンドはよく潮の流れに例えられますが、注意深く観察していると、『今日は金融関連に追い風が吹いている』とか『新興株のトレンドが弱くなってきた』など『潮目の変化』に、他の人よりちょっと早い段階で気付くようになってきます。
すると、いいタイミングで買え、結果株で稼げるようになってくるというわけです。
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